皇室とニッポン!

天皇制は高校時代から興味を持っているテーマであり、猪瀬直樹の著書はほとんど読んできた。

今日の「朝生」は皇室がテーマということで、どのくらいなのだろうか、実に久し振りに猪瀬直樹が出てきた。

思えば、この「朝生」も昔はこの猪瀬直樹と、舛添要一西部邁高野孟の4人が常連の論客で、日本のあり方についていろいろ議論をしていたもので、面白かったのであるが、もうこの4人が揃うということはないのだろうか。

それはさておき、天皇制について。

僕は高校や大学生の頃は左翼的思考の持ち主で、天皇制は廃止すべきだと考えていた。憲法で「象徴」として定められており、事実上存在を認められているにもかかわらず、「神格性」を疑ってはばからなかったからだ。戦争との関係も嫌気が差していた。

今は中立の立場を取っているが、いくら皇室が「開かれた」、「変化した」とは聞いても、皇室そのものの秘密性、伝統性といったものはあるわけで、あまり心の底から歓迎できていない。もっとも、皇室が大いに開かれてしまったら、それこそ存在意義がなくなるような気がするが。

くだんの皇太子の発言は極めて異例のものであったことは想像に難くない。

だけど、いくら「変化」を訴えても、しょせん皇室は民間とは格別の世界である。皇室は皇室で無理に民間との差を縮めようとしなくても、そのままでいいのでは、という気もする。

「朝生」で女性天皇について議論があったが、これは大いに賛成である。皇室典範を改正して女性天皇が即位できるようにすればいいと思う。

前言と矛盾するようであるが、これは皇室にとっても、今の「閉塞感」を打ち破る新しい風となるのではないだろうか。

それにしても、今回の「朝生」の猪瀬直樹はまるで傍観者のような感じだった。昔の歯切れの良い発言を期待していたのだが、それが見られなくて残念だった。